日本のサッカー文化を考える「キャプテン翼勝利学」

雑学

はじめに

サッカーを好きになったキッカケが「キャプテン翼」だという人も多いだろう。
私もそうである。
世界中にファンの多い「キャプテン翼」を少し角度を変えて掘り下げてみようではないか。
そんな一冊がこちら。

タイトル:「キャプテン翼勝利学」
著者:深川峻太郎
カテゴリー:雑学

どんな本なのか

「キャプテン翼」を通じて日本のサッカー文化を考えていこうという内容である。

こんな方にオススメ

・昔から「キャプテン翼」が好きだった人に。
・サッカーファンになりつつあるけど、コアファンの言う事が良く分からない人に。
・今までにないサッカーに関する考察を聞きたい人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・マンガに描かれているシーンと実際のゲームとの対比で書かれており読みやすく、エンターテイメントとしても楽しめる。
・項目毎にキャプテン翼の名シーンが散りばめられていて物語としても面白い。
・全体を通して楽しく読めて満足できると思う。

読者層マトリクス解説

・幅広い年齢層が読める内容だと思う。
・サッカーに詳しくない人も、サッカーに詳しい人と同じ様にサッカーを語っていいんじゃないかという熱量を感じる。

感想など

本書の初版が発売されたのは2002年4月、日韓ワールドカップが始まる直前である。
当時のサッカー界の盛り上がりは凄まじかった。

その頃日本にはサッカー文化がないと言われていた。著者は、そんなことは無いと。「キャプテン翼」があるじゃないか。
世界中に愛される漫画があるんだぞと。

既に日本に存在するであろうサッカー文化を肯定しようじゃないかというのが本書である。

実際に世界中のプロサッカー選手でも「キャプテン翼」は愛されている。
例えば、元イタリア代表MFガットゥーゾは「キャプテン翼」の登場人物である石崎了のファンを公言している。

それでは、私が興味を抱いた項目を紹介していこう。

まずは、決定力についてである。

日本サッカーでよく言われる決定力不足という言葉がある。
著者は、ゴールはあらかじめ決定されていると仮説をたてている。

優秀なストライカーは、シュートを放つ際に、もし外したらなどと考えないだろうと。
入るに決まっているのだと。

日向小次郎は、そういう思考なんじゃないだろうかと考えている。
そして、日本にも同じような思考をもった選手が生まれる事を期待している。

もうひとつは、キャプテンシーについてだ。

「キャプテン翼」は、タイトル通りキャプテンシーの話だとしている。
「ボールは友達」だった少年が、キャプテンを任される事で、キャプテンシーを身につけていく物語である。

周囲の人が、翼がいれば負けるはずがないと自信を持てる事が大事だとしている。

この自信があれば日本サッカーにも勝利をもたらすだろう。

まとめ

今回紹介したのは「キャプテン翼勝利学」である。
名作漫画「キャプテン翼」を通じて日本サッカー文化と勝者のメンタリティを考察する、なかなか面白い本であった。
少しでもサッカーが好きな人であれば、だれでも楽しめると思う。

ちなみに「勝利学」シリーズは他にも、「テニスの王子様」や「ヒカルの碁」など全部で10種類ぐらいある。
この中でも「スラムダンク勝利学」は、発達心理学や教育心理学の側面から漫画を解説しており、スポーツと心理学に興味がある人には、こちらもオススメである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました