拡大し続けるサッカービジネスの裏側「電通とFIFA」

その他

はじめに

サッカーに詳しくなってくるとFIFAという組織を知る事になるだろう。
そして電通が関与しているという事も、なんとなく分かってくるだろう。
ただ、その実情というと良く分からない事が多いのではないだろうか。
今回紹介するのは、そんなFIFAと電通に関する本である。

タイトル:「電通とFIFA」
著者:田崎健太
カテゴリー:その他

どんな本なのか

電通とFIFAのサッカービジネスにおける関係性を取材を通じて記した本である。

こんな方にオススメ

・サッカービジネスの裏側に興味がある人に。
・FIFAの内情を少しでも知りたい人に。
・拡大し続けるサッカービジネスの経緯を知りたい人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・理解しにくい話もあるが、文章が難解という事ではない。
・謎解き感覚で読み進めれば楽しめると思う。
・この切り口の本は、なかなか無いので満足できるだろう。

読者層マトリクス解説

・業界の裏事情を扱っているので、やはりある程度上の年齢層向けである。
・内容的には、ちょっとマニア向けだと思うが、サッカーの知識が少なくても読める。

感想など

私がサッカーに興味を持ち始めたころ、ワールドカップの出場国は24か国であった。
その後、1998年大会から32か国に拡大し、2026年大会には48か国にまで拡大するという。

そのワールドカップを主催しているのがFIFA(国際サッカー連盟)である。
サッカービジネスは拡大し続ける。

サッカー界を世界規模で統括するのがFIFAであるが、電通の役割は何だろう。

ある程度サッカーにハマっていくと、電通の関与を耳にする事があると思う。
ただ、電通が何をしているのか、良く分からない。
少なくとも私は良く分かっていなかった。
本書を読めば、おぼろげながらでもイメージがつくのではないだろうか。

個人的に興味深かったのは、2002年ワールドカップ招致に関する件である。

市井のサッカーファンだった私は、2002年ワールドカップ招致は日本単独開催優勢で進んでいるものだと思っていた。
地元の自治体が開催地に立候補していることもあり、気の早い私はチケット販売方法が気になっていたぐらいだ。

ところが結果は、日韓共催となった。

観戦できたのは良かったのだが、どうにも釈然としない思いが残っていた。
その経緯は、本書の中で語られている。
釈然としない思いは残ったままだが、今はそれもFIFAの歴史の一部として受け入れている。

ここに書かれている内容は、想像していた通りイイ話はほとんど無い。
しかし、私はそれらを全て否定する気になれない。

サッカービジネスが拡大してきたからこそ、日本サッカーはプロ化され、今や各国で選手が活躍している。
LIVE中継で様々な試合を観戦する事ができる。

私もワールドカップを生観戦でき、欧州まで生観戦に行く事が出来た。
もし、サッカー界が1970年代当時のままだったらどうだろうか?
それが良いとは私には言えないのである。

まとめ

今回は「電通とFIFA」を紹介してきた。
このような内容の書籍は、なかなかお目にかかれない貴重なものである。
電通とFIFAの歴史を垣間見れることが出来る。
拡大し続けるサッカービジネスの裏側を知る事ができる、そんな作品である。

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