秀逸な指導書「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング

指導書

はじめに

子供が小学校にあがってサッカーを始めたんだけど、どう接すれば良いんだろうな?
そんな事を考えている方も多いでしょう。
そんな方にオススメするのがこちら。

タイトル:「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング
著者:池上正
カテゴリー:指導書

どんな本なのか

小学生年代のサッカー指導書であり、指導者や親御さんに向けた本である。

こんな方にオススメ

・子供がサッカーを始めた親御さんに。
・週末サッカークラブの指導を手伝っている人に。
・サッカーに限らずジュニア年代のスポーツ指導に携わっている人に。
・ジュニア年代の行き過ぎた指導に疑問を感じている人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・難解な表現はなく、ページ数も多すぎず、ちょうど良い読みやすさである。
・主に小グループでボールをゴールまで運ぶトレーニングを学ぶ指南書である。
・細かい技術指導(例えば足のどこどこでボールを蹴るなど)は記述されていない。
・ジュニア層に対して、どう接するか?どう問いかけるか?など指導する側の学びが多い。

読者層マトリクス解説

・指導者やサッカーをする子を持つ親御さん向けの本である。
・心構えを問うような内容も多いのでサッカーに詳しくなくとも読めると思うが、サッカーに精通しているほうがより理解が深まるだろう。

感想など

この本は、ジュニアサッカーの指導書なのだが、教えるというよりも、子供たちが自ら考えてプレーする事で、自然と能力が向上する事を目指している。
そして、子供向けではなく、指導者・親御さん向けの本である。

子供たちにとって大切な事は、サッカーを楽しめているかどうかであり、指導者や親は、心の底から楽しませてほしいと本書では言っている。
その思いに共感する。

大人の思い通りにプレーしない事を怒鳴り散らしても、子供たちが自らの意思で上達しているとは言えないだろう。
どうすれば子供たち楽しんでプレーできるか、大人は考えなければならない。
子供たちは、どうすれば上手くプレーできる様になるか、子供たちなりに考えなければならない。
それは分かっていてもなかなか難しいものだと思うので、本書の様なものから何か吸収できるのはないだろうか。

本書で紹介しているトレーニングは、ドリブル・パス・シュートを個別に切り取ったものでは無い。
ストリートサッカーをイメージした小グループでのゲームである。
ゲームに活かせるスキルを学ぶという意味で、理にかなっていると思う。

また、ジュニア年代では、誰もがゴールキーパーをやるようにしたほうが良いとも言っている。
言い方を変えると、将来ゴールキーパーをやる様な子供にも、フィールドプレーヤーとして経験を積ませた方が良いという事だろう。
この考え方も、その通りだなと思う。
何ならサッカーに限らず、バスケットボールでも水泳でも何でもトライしてみれば良いのにと私は思う。

子を持つ親というものは、ついつい出来ない事に目がいきがちなんだと思う。
あれが出来ていない、そのプレーは良くなかった、なんであんなプレーしたんだ、とか。
マイナスの言葉のインパクトはプラスの言葉のインパクトの3倍と聞いたことがある。
それを繰り返すと、子供たちもマイナスの言葉を言われない無難な事しかしなくなるだろう。
それでは、本当にサッカーを楽しんで、成長しているとは言えないと思う。

それは分かるけど、つい言っちゃうのよという親御さんも多いだろう。

そんな方のためにも、本書を読んで、更に時折読み返してみては如何だろうか。

まとめ

今回は、「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニングを紹介したきた。
個人的には、サッカーをプレーしている小学生を持つ親御さんに読んでもらいたいと思う。
非常に秀逸な指導書であると思う。

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