サッカースタジアムを巡る「死ぬまでに行きたい欧州サッカースタジアム巡礼」

雑学

はじめに

サッカーを観戦するためスタジアムを訪れた際に、つい隅々まで探索してしまう事はないだろうか。
あるいは、造形物としてのスタジアムに心を奪われた事がある人もいるだろう。
いつかは訪れたいと思っているスタジアムや、伝説のゲームが行われたスタジアムに足を踏み入れたいと思う事もあるだろう。
今回紹介するのは、まさにそんな本である。

タイトル:「死ぬまでに行きたい欧州サッカースタジアム巡礼」
著者:澤井聖一
カテゴリー:雑学
発売日:2015/3/15

どんな本なのか

主に欧州の主要サッカースタジアムを写真入りで解説する本である。

こんな方にオススメ

・サッカー好きで尚且つ建築好きな人に。
・数多くのスタジアムを訪問したい人に。
・いつか欧州サッカーを生で観戦したい人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・写真多めで読みやすいと言えるだろう。
・タイトルから想像できる通り、技術戦術論はほとんどない 。
・各スタジアムほぼ均等に解説があり、満足できる。

読者層マトリクス解説

・やや高い年齢層向けかなと思う。
・コアなファンのほうが楽しめるだろう。

感想など

はじめてスタジアムでサッカーを観戦したのは、確か旧国立競技場だったと思う。
大きなすり鉢状の観客席に座り、聖火台を背後に感じながら、試合が始まるのを待ち望んでいた。

それから沢山のスタジアムで様々な試合を見てきたが、試合が始まる前の期待感は今も変わらない。
そして、初めて訪れるスタジアムでは、つい色々ところを歩き回って、その造りに見入ってしまう。
随分と年がたって、自分はサッカースタジアムが建築物として好きなんだと気が付いた。

この本では、主に欧州の主要サッカースタジアムを写真入りで解説してくれる。
特定のスタジアムだけを大きく取り上げるわけではなく、紹介する各スタジアムを均等に扱っているのが有難い。
各チームやスタジアムの簡単な歴史も知れる。

最近建設された近代的なスタジアムは、やはり綺麗で美しい。
だが古いスタジアムも趣があって違う魅力がある。
本書のタイトルは欧州となっているが、南米のスタジアムも少しだけ紹介されている。

願わくばスタジアムを建築物として解説するような内容が盛り込まれていると、更に興味深かったと思う。
磯達雄さんと宮沢洋さんによる建築巡礼シリーズみたいな解説があると良かった。
そこは建築ジャーナリストじゃないと難しいのかな。

いずれにせよ本書は、サッカースタジアムを取り上げた貴重なものである。
類似の本もあまりないと思う。
この本を見て、いつか欧州サッカーを生で見てみたいと思うのも良いだろう。

既に訪れた事がある人は、その時の思いを振り返ってみても楽しいだろう。

もう随分と前になるが、サッカーを観るためにローマを訪れた。
中田英寿が、まだペルージャにいたころだ。
トラムを降りてスタジアムに向かうと、ゆっくりと見えてきたスタディオオリンピコの白い屋根が美しかった。
方々から「ナカータ」と声を掛けられたなぁ。
そして、当時ラツィオにいたネスタのディフェンスは、オリンピコの屋根の様に美しかった。
これがカテナチオの国なんだと思ったものだ。
そして、いずれ日本には日本なりのサッカーをできる日がくるだろうと思ったものだ。 それは今も少しずつ積みあがっていると思う。

まとめ

今回は、「死ぬまでに行きたい欧州サッカースタジアム巡礼」を紹介してきた。
スタジアムにフォーカスした貴重な本である。
サッカー好きかつスタジアム好きには堪らない一冊だろう。
日本のスタジアムを紹介する本があっても良いなと思う。

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