各国代表チームの特色を知る「フットボール代表プレースタイル図鑑」

雑学

はじめに

ワールドカップでしかサッカーを見ない人も、なんとなーく国ごとの特徴みたいのものを感じる事があるだろう。
アルゼンチンってなんか細かくパス繋ぐよねぇとか。
ブラジルの選手って上手いねぇとか。
そんなぼんやりとした印象を、過去を遡って紐解いていく、そんな本を紹介したい。

タイトル:「フットボール代表プレースタイル図鑑」
著者:西部謙司
カテゴリー:雑学
発売日:2022/9/28

どんな本なのか

各国のサッカー代表チームの特色を過去の歴史を踏まえて解説する本である。

こんな方にオススメ

・ワールドカップを期に様々な代表チームに興味を持ち始めた人に。
・純粋にワールドカップや国際試合を楽しみたい人に。
・日本代表チームの活躍を願う人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・難解な文章ではないが、過去の選手名やワールドカップの歴史を知っていいるほうが分かりやすい。
・戦術的な要素も含くめて、それぞれの国ごとの特徴が語られている。
・各国の歴史的な背景を知る事が出来る。

読者層マトリクス解説

・ちょっと文章量が多い事もあり、やや年齢層高い人むけかなと思う。
・マニアック過ぎる話はないが、ある程度サッカーに馴染みのある人のほうが楽しめる。

感想など

本書は2022年のワールドカップ直前に発売されたもので、構成もワールドカップのグループ分けに倣って展開されている。
しかしながら、内容的には2022年ワールドカップに拘らなくても、十分楽しめるものになっている。

著者の西部謙司さんは、数多くのサッカー書籍を出版している。
代表チームではなくクラブチームをテーマにした類似の書籍に「フットボールクラブ哲学図鑑」なんかもある。
(これはこれで結構面白い 「フットボールクラブ哲学図鑑」の紹介はこちらから)

全部読むとちょっとボリューム感が多いので、興味のある国から読み進めても良いと思う。
例えば普段プレミアリーグを良く観る人であれば、イングランド代表から読んでみても良いだろう。
あるいは、贔屓のチームがあるならば、チームに所属する選手の代表チームから読むのも悪くない。

個人的には、各国代表チーム紹介の冒頭に書かれている見出し文が秀逸だと思った。
ブラジルは「美しさと芸術がもたらす理想と現実」
オランダは「個人主義がもたらす結束力の弱さ」である。
イランの「アジアを超越した別格の重量感」なんてのは上手い事言うなぁといった感じである。

ちなみに日本は「勝利につながらないらしさとの葛藤」なのだが、まさにそうだよなと思う。

日本サッカーの特色は、身体的な優位性が低い分、小気味よくパスを繋いで攻めあがるところにあると思う。
この特色を前面に押し出してる時に良い結果が出ていない。
2014年のザッケローニ時代や、2006年のジーコ時代なんかがそうだろう。

ただ、本書にも記載されているが、日本の特色はそれだけではないと思う。
機動力を活かした素早いプレス、二度追いを厭わないハードワークは日本ならではのスタイルと言っていいのではないだろうか。
更には、押し込まれても耐えてしのぶ事も日本の特色だと思っている。
Leo the footballさんも同じような事をどこかの著書で書いていたと思う。
(なんの著書か忘れました。すみません。)

いずれにしても、様々な国を見ることで自国が見える、そんな気がする。
気付かなかった事に気付ける。そして未来に繫がる。
日本代表チームが強豪と呼ばれる日がきっとくる。そう思っている。

まとめ

西部謙司さんの「フットボール代表プレースタイル図鑑」を紹介してきた。
世界のサッカーが好きな人には満足できる一冊だろう。
サッカーに興味を持ち始めたばかりの人も、飛ばし読みでも良いので一度目を通してみてはどうだろうか。

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