あんな失敗も次につながるさ「しくじり審判 失敗から学ぶサッカー審判の教科書」

その他

はじめに

最近、サッカー見てると妙に審判が気になるんだよねぇ。
とか、なんか普通と違う切り口のサカ書がないかねぇ。
などと思っている方に紹介するのがこちら。

タイトル:「しくじり審判 失敗から学ぶサッカー審判の教科書」
著者:小幡真一郎
カテゴリー:その他

どんな本なのか

Jリーグ草創期の審判にまつわる失敗談を当事者が語るエピソードと、審判技術の解説となっている。

こんな方にオススメ

・サッカー見てるとなんだか審判が気になる人に。
・サッカー審判をやり始めた・目指そうかと考えてる人に。
・サッカー審判といえば、昔のJリーグでこんな事があったなぁと懐かしみたい人に。

オススメとマトリクス

おすすめチャート解説

・サッカー審判という堅苦しくなりがちなテーマながら、タイトル通り失敗事例を面白おかしく解説した読みやすい内容となっている。
・紹介されている失敗事例は主にJリーグ草創期の出来事で、当時を知るファンとしては記憶に残っているものも幾つかあるだろうし、懐かしみながら楽しめるのではないだろうか。
・とはいえ、第2章はシンプルながらしっかりとしたレクチャーになっていて、審判技術に対して学びがあるだろう。
・全体的にはマイナーなテーマを上手く取り上げていると思う。審判をしている人や目指す人・サッカーを観戦するのが好きな人にオススメできる。

読者層マトリクス解説

・サッカー審判というテーマ故に、やはりやや大人向け且つ、コアなファン向けだろうとは思う。
・但し、サッカー観戦初心者でも、なんか審判が気になるなぁと思った人には、審判を知るキッカケとして本書を手に取ってみても良いのではないかと思う。

感想など

Jリーグ草創期の審判にまつわる話で真っ先に思い浮かぶのが、ストイコビッチが主審からイエローカードを奪い、逆に主審に対してイエローカードを提示した事件ではないだろうか。
本書はその逸話から始まる。
当時、試合を担当した主審が解説するのだから、そりゃ面白いはずである。
意外にも主審は、その時カードを奪われたとは思っていなかったそうだ。
翌日メディアの報道で詳細を知り、自分の事ながら面白いと思ったらしい。
いやー、審判をやるような方は、そのぐらい自分を客観視できるものなんですね。
その時どうすれば良かったのか?が、しっかり記述されていて、「失敗から学ぶ」のタイトルに相応しい内容になっていて面白い。
第1章は、こういったエピソードが40~50個ぐらい。(結構多いな)
自分の知らないエピソードも沢山あった。

第2章では、レクチャーと称して、具体的な審判技術を解説する内容である。
主審・副審はもちろん、第4の審判にも言及しているのが良い。
案外、審判の方も、事前にシステムやプレースタイルを調査しているらしい。
ただ、「予測は必要だが、先入観にならないように」という事だそうだ。
これは難しいぞ。自分には出来んな。

最後の第3章は、ヴェルディやベルマーレでプレーした都並敏史さんとJリーグ開幕戦で主審を務めた小幡真一郎さんの対談。
当時の裏話もあり、興味深い。
ラモスさんは、ファウルをとると、とりあえず何か言ってくるとか(笑)
某監督は、審判に異議を唱える時の囲み方の陣形まで練習させるとか(そこまでやるか⁉)
ドゥンガは、しょっちゅう怒っているから、味方に怒ってるか審判に怒ってるか分からないとか(自分もそう思ってた)
などなど満載

そもそも本のタイトルは某バラエティー番組の引用だし、カバーデザインも軽い仕上がりで、気軽に読んでほしい意図が伺えるので、このぐらいで頂戴良いのだと思う。

まとめ

今回は「しくじり審判 失敗から学ぶサッカー審判の教科書」を紹介でした。
サッカー審判という役割を、面白おかしく斜めからの切り口で解説してくれてます。
こういう本が発売される様になったという事が、Jリーグが成熟してきている証なのかと思う。

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