はじめに
選手として長い間プレーし続けられる人は、何か他の人と違うのだろうか。
それが大きな怪我をした人なら、なおさらである。
そんな選手の半生を描いた本を紹介しよう。
タイトル:「ゴールへの道は自分自身で切り拓くものだ」
著者:山瀬功治
カテゴリー:選手
発売日:2022/3/10
どんな本なのか
山瀬功治選手が自身のサッカー人生を語る本である。
こんな方にオススメ
・怪我を経験しているスポーツ選手に。
・人生において何かしらのカベに当たっている人に。
・山瀬功治選手が所属したチームのファンに。
オススメとマトリクス
おすすめチャート解説
・文章の量も多すぎず、まずまず読みやすい部類だろう。
・戦術、技術的な要素は、ほぼないが、様々な経験をした選手の物語として読める。
・物事の捉え方として学べる事が多い。
読者層マトリクス解説
・どちらかと言えば、やや高い年齢層向けかなという印象である。
・サッカーに興味がない人でも誰でもが知っているというタイプの選手ではないので、ややコアファン向けかなと思う。
感想など
自分が初めて山瀬功治選手のプレーを見たのは、いつだろうか。
確かコンサドーレ札幌時代だったと思う。
その後、多くのチームを渡り歩いた事も知っているし、毎年ゴールを決め続けている事も知っていた。
大きな怪我を経験している事も知っている。
好きなタイプの選手ではあるのだが、ずっと追いかけていたわけではなかった。
改めて、こうして本として彼の半生をたどると、なかなか大変な経験をしているのだなと感じた。
ただ、なんだろう、不思議と悲壮感みたいなものは感じない。
それは、彼自身が楽観的というところからきているだと思う。
彼のいう楽観的とは、根拠なく何とかなるだろうではなく、物事を考え準備して最後はなんとかなるという解釈らしい。
この考えは素敵だなと思った。
実は本書を読むまで自分が知らなかった事もあった。
彼の父親が冬季オリンピック選手であった事や、中学年代にブラジル留学していた事などだ。
特にブラジル留学の経験で得た考え方が、生きるベースになっているというは意外でもあった。
あまりラテン気質は感じられないと思っていたから。
ただし、その考えた方を聞くと納得できる。
考え方とは「試行し続ける習慣」と「自己責任の意識」だそうだ。
本書のタイトルにも通じるものがあると思う。
まとめ
毎年ゴールを続ける山瀬功治選手。
そのエッセンスが詰まった一冊である。
サッカー人生を語る本ではあるが、自己啓発書にも通じる読者の糧になるような本である。